![]()
ランナーは、ともすれば「速く走る」ことばかりを気にしがち。その結果、初心者には特にありがちなことですが、トレーニングのキモのひとつを忘れてしまっている場合があります。実は、「ゆっくり走る」ことを学ぶのも、同じくらい大切なのです。 「ゆっくり」「中間」「速く」の「3段変速のギア」を身につければ、さまざまなワークアウトの成果を最大限に引き出せるし、レースの成績も上がるかもしれません。 私はランニングを始めたばかりの頃、自宅近くのお気に入りのコースを、何度も何度も走っていました。最初のプランでは、「毎回同じ時間だけ走っていても、少しずつ走れる距離が伸びていくはずだ」と考えていました。うまくいったと思いますか? 残念ながら、速く走れるようには、まったくなれなかったのです。 私はこれまで、数え切れないほどの初心者ランナーが、同じ思い違いをするのを見てきました。誰もが「同じ時間でも、より長い距離を走れるようになる」とか「同じ距離を、より短い時間で走れるようになる」と考えるのです。けれども、そのランニングにどれだけの効果があるのか、一般的なワークアウトのセオリーに従って考えてみましょう。その走り方だと、毎日毎日、同じワークアウトを、同じキツさで続けているだけです。それでは、いずれ伸び悩みます。 ...