【シドニー時事】オーストラリア・シドニーの家庭裁判所は１９日、タトゥー（入れ墨）を入れた母親（２０）に感染リスクがあるとして授乳を禁じた一審判決を覆し、授乳は問題ないとの判断を下した。 母親は最近、手と足に入れ墨を入れた。一審は、施術時にエイズウイルス（ＨＩＶ）や肝炎に感染した恐れがあり、検査で感染の有無が確定するまで、生後１１カ月の男児に授乳しないよう命令。家裁はこれに対し、母親は正規店で施術を受けており、「裏付けの証拠が不十分だ」と指摘、命令を撤回した。 裁判は母親と元夫による男児の親権争いの一環。 母乳による育児の推進団体は、禁止命令が「あしき前例」となり、入れ墨をした女性すべてが授乳をしづらくなると反発していた。豪州では、国民の２割近くが入れ墨をしているとの推計もある。
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